名寄せの方法|顧客・取引先データを整理する5つの手順

名寄せは、「準備する→整える→候補を探す→同じ相手か判定する→まとめて運用する」の5つの手順で進めます。一番大事なのは4つ目の「判定」で、ここで間違えると別の相手を1つにしてしまいます。
この記事では、顧客データや取引先データを名寄せする手順を、つまずきやすい点と一緒に説明します。名寄せに使えるツールの比較は名寄せツールの比較にまとめています。
手順1:データを準備する
まず、名寄せするデータを1か所に集めます。
- 対象のデータ(取引先マスタ、顧客リスト、名刺データなど)を書き出す
- 元のデータがどこから来たか分かる列を付ける(あとで戻せるように)
- 名前以外に使える項目(住所、電話番号、メールアドレスのドメイン、法人番号など)も一緒に集める
元のデータは必ず残しておきます。 名寄せの結果に間違いがあったときに戻せるようにするためです。
手順2:表記を整える(正規化)
比べやすいように、表記のゆれをそろえます。
| 整えること | 例 |
|---|---|
| 全角・半角 | ABC→ABC、サンプル→サンプル |
| スペース・記号 | 前後のスペースを取る、中黒やハイフンをそろえる |
| 法人の種類 | (株)、㈱→株式会社 |
| 大文字・小文字 | 英字を大文字か小文字にそろえる |
整えた名前は、元の名前とは別の列に入れます。具体的なやり方は会社名の表記ゆれを統一する方法で解説しています。
手順3:同じ相手の候補を探す
整えた名前が同じもの、よく似ているものを候補として集めます。
- 完全に一致するものから始める
- 次に、法人の種類を除いた名前が一致するものを見る
- 似ているものは、文字の一致の度合い(類似度)で並べて見る
全件どうしを比べると件数が膨らむので、都道府県や電話番号の市外局番などで、比べる範囲を絞ると効率的です。
手順4:同じ相手かを判定する
候補が本当に同じ相手かを、名前以外の情報で確かめます。
| 情報 | 判定への使い方 |
|---|---|
| 法人番号 | 同じなら同じ会社。最も確実 |
| 住所 | 一致すれば同じ会社の可能性が高い |
| 電話番号 | 代表番号が一致すれば同じ可能性が高い |
| メールのドメイン | 会社のドメインが同じなら同じ可能性が高い |
判定の基準を決めておきます。 たとえば「法人番号が一致→自動でまとめる」「名前と住所が一致→自動でまとめる」「名前だけ一致→人が確認する」のように、確からしさで扱いを分けます。
間違って寄せないためのコツ
- 「株式会社サンプル」と「サンプル株式会社」は別の会社のことがあります。法人の種類の位置は消さずに比べる
- グループ会社(サンプル商事とサンプル物産など)を1つにしない
- 迷ったものは寄せない。あとで寄せるのは簡単でも、間違ってまとめたものを分けるのは大変です
手順5:まとめて、運用を決める
同じ相手と判定したデータに共通のIDを付けて、1つにまとめます。
- 残すデータ(代表のレコード)を決め、ほかのデータをそこにひも付ける
- 新しいデータが入るときに、同じ手順で重複を防ぐ仕組みを作る
- 定期的に名寄せをやり直す(社名変更や合併があるため)
企業の場合は、法人番号を共通のIDにすると、運用が楽になります(法人番号で名寄せする方法)。
件数別のやり方
| 件数 | やり方 |
|---|---|
| 数百件 | Excelで整えて、目で確認する(Excelでの名寄せ) |
| 数千件 | 正規化と候補の抽出を自動にし、判定だけ人が行う |
| 数万件以上、継続的 | 法人番号へのひも付けを自動で行い、確からしさの低いものだけ人が確認する |
方法ごとの比較は名寄せツールの比較を見てください。
まとめ
名寄せは、準備、正規化、候補の抽出、判定、統合と運用の5つの手順で進めます。判定では名前以外の情報を使い、迷ったものは寄せないのが鉄則です。企業のデータなら、法人番号を共通のIDにすると、判定も運用も確実になります。





