名寄せとは?意味とやり方、データ管理で大事な理由

名寄せとは、別々に登録されている「同じ相手」のデータを見つけて、1つにまとめることです。たとえば「株式会社サンプル」と「(株)サンプル」と「サンプル」が同じ会社なら、それらを1つの取引先として扱えるようにします。

この記事では、名寄せの意味と、データ管理で名寄せが大事な理由、基本のやり方を説明します。名寄せに使えるツールの比較は名寄せツールの比較にまとめています。

名寄せの意味

名寄せは、もともと金融機関などで、同じ人や会社が持つ複数の口座や契約を、名前などで集めて把握することを指す言葉です。いまでは、顧客データや取引先データの重複をまとめる作業全般を指して使われています。

場面名寄せの例
銀行・保険同じ人の複数の口座や契約をまとめて把握する
営業・マーケティング展示会の名刺とWebの問い合わせで重複した顧客をまとめる
経理・購買取引先マスタに二重登録された同じ会社をまとめる

なぜ名寄せが必要か

データが重複したままだと、次のような問題が起きます。

  • 同じ会社に二重に支払う、二重に請求する
  • 取引額や与えている影響を正しく集計できない(売上や仕入れが分散する)
  • 社名変更や住所変更を一部のデータにしか反映できない
  • インボイスの登録番号の確認が、重複した分だけ増える

特に取引先が数百社を超えると、入力した人や時期によって表記がばらばらになり、重複が目立ってきます。

名寄せが難しい理由

人が見れば同じ会社だと分かっても、システムにとっては別の文字列です。

表記ゆれ例
法人の種類の書き方株式会社サンプル/(株)サンプル/サンプル(株)
法人の種類の位置株式会社サンプル/サンプル株式会社(これは別の会社のこともある)
全角と半角ABC商事/ABC商事/エービーシー商事
スペースや記号サンプル ホールディングス/サンプル・ホールディングス
旧社名・略称社名変更前の名前、社内で呼んでいる略称

さらに、同じ名前の別の会社が全国に存在します。名前だけで寄せると、別の会社を1つにしてしまう危険があります。

名寄せの基本の手順

  1. 整える(正規化): 全角・半角、スペース、法人の種類の表記をそろえる
  2. 候補を探す: 整えた名前が同じか、よく似ているデータを候補にする
  3. 見分ける: 住所や電話番号など、ほかの情報で同じ相手かを確かめる
  4. まとめる: 同じ相手と判断したデータに、共通のIDを付ける

手順の詳しいやり方は名寄せの方法で解説しています。

企業の名寄せには法人番号が使える

企業(法人)の名寄せでは、国税庁が公表している法人番号を共通のIDとして使えます。法人番号は1つの法人に1つだけ付けられ、社名や所在地が変わっても変わりません。

取引先それぞれに法人番号をひも付けておけば、

  • 表記がばらばらでも、同じ法人番号なら同じ会社と判断できる
  • 同じ名前の別会社は、法人番号が違うので区別できる
  • 社名変更があっても、法人番号で最新の社名に更新できる

という状態になります。やり方は法人番号で名寄せする方法で詳しく説明しています。

名寄せのやり方の選び方

件数・頻度方法
数百件を1回だけExcelで整えて目で確認する(Excelでの名寄せ)
CRMの中の重複CRMの重複管理機能
数百件以上、継続的に法人番号にひも付ける名寄せのツールやAPI

方法ごとの比較は名寄せツールの比較にまとめています。

まとめ

名寄せとは、別々に登録された同じ相手のデータを見つけて1つにまとめることです。表記ゆれと同じ名前の別会社があるため、名前だけで寄せるのは難しく、企業の場合は法人番号という共通のIDにひも付けるのが確実な方法です。

この記事を書いた人

Bango API の開発者です。国税庁の法人番号Web-APIとインボイスWeb-APIを使ったシステムを実装してきた経験をもとに書いています。

本サービスは、国税庁法人番号システムWeb-API機能および国税庁適格請求書発行事業者公表システムのWeb-API機能を利用して取得した情報をもとに作成していますが、サービスの内容は国税庁によって保証されたものではありません。取得した情報は編集・加工して提供しています。