名寄せツールの比較|取引先データの名寄せ方法を5つ紹介

取引先や顧客のデータを名寄せする方法は、Excelでの手作業から専用のサービスやAPIまでいくつもあります。結論から言うと、選び方は件数と、名寄せを1回で終えるか続けて行うかで決まります。

  • 数百件を1回だけ → Excel、またはgBizINFOの法人番号付与ツール
  • 営業リストや顧客データを継続的に → CRMの重複管理機能や名寄せ専用サービス
  • 自社システムの中で、取引先を法人番号で一意にしたい → 名寄せAPI

この記事では、企業(法人)の名寄せに絞って、5つの方法を比べます。Bango API は私たちのサービスです。

名寄せツールを選ぶ4つのポイント

  1. 何をキーに名寄せするか: 社名の文字列だけで寄せるのか、法人番号のような一意の番号にひも付けるのか
  2. 表記ゆれへの強さ: 「(株)」「株式会社」、全角・半角、旧社名などを吸収できるか
  3. 結果の確からしさが分かるか: 自動で処理してよい結果と、人が確認すべき結果を分けられるか
  4. 続けて使えるか: 新しいデータが入るたびに名寄せできるか、システムに組み込めるか

名寄せの方法5つの比較

方法向いている件数法人番号へのひも付け確からしさの表示継続運用
Excel(関数・Power Query)数百件まで手作業なし難しい
gBizINFO 法人番号付与ツール数百〜数千件あり未確認手作業でCSVを出し入れ
CRMの重複管理機能CRM内のデータ製品による製品によるCRMの中では可能
名寄せ専用サービス数万件〜製品による製品による可能(多くは個別見積もり)
名寄せAPI(Bango APIなど)数十〜数万件ありあり(3段階)システムに組み込める

方法ごとの特徴

1. Excel

関数で表記ゆれを整えてから、重複を探す方法です。追加の費用がかからず、すぐに始められます。

  • 良いところ: 無料。手元のデータだけで完結する。
  • 気をつけるところ: 「サンプル商事」と「サンプル商事株式会社」のように、文字列を整えても同じ会社かどうかは判断できません。件数が増えると目で見る作業が膨らみます。

手順はExcelでの会社名の名寄せで詳しく解説しています。

2. gBizINFOの法人番号付与ツール

会社名と住所のCSVをアップロードすると、法人番号の候補を付けてくれるWeb画面のツールです。

  • 良いところ: 無料で、法人番号という一意のキーにひも付けられる。
  • 気をつけるところ: Web画面での操作で、付与の処理をAPIとして呼べるかは確認できませんでした。精度の評価も公開されていません。

3. CRMの重複管理機能

SalesforceなどのCRMには、重複ルールやマッチングルールで重複を見つける機能があります。

  • 良いところ: CRMの中のデータなら、入力時に重複を防げる。
  • 気をつけるところ: CRMの外のデータ(会計システムの取引先マスタなど)とはそのまま突き合わせられません。法人番号でひも付けるには別の仕組みが必要です。詳しくはSalesforceの取引先の名寄せを見てください。

4. 名寄せ専用サービス

企業データベースを持つ会社が、顧客データのクレンジングや名寄せを請け負うサービスです。

  • 良いところ: 大量のデータを、企業情報の付与も含めてまとめて整備できる。
  • 気をつけるところ: 多くは個別見積もりで、少量を試すには向かないことがあります。

5. 名寄せAPI(Bango API)

企業名のリストを渡すと、法人番号の候補とスコアを返すAPIです。Bango API では1回に最大1,000件をまとめて投入でき、結果は confident(自動処理してよい)、review(人の確認を勧める)、unmatched(特定できなかった)の3段階で返ります。

  • 良いところ: 法人番号にひも付くので、以後は番号で一意に管理できる。人が見るのはreviewだけで済む。精度をベンチマークで公開している(合成データ2,000件でカバー率68.15%・確定精度100%。合成データでの結果で、実データでの精度を保証するものではありません)。
  • 気をつけるところ: 法人番号のない相手(個人事業主など)は名寄せできません。月の件数はプランで決まり、Freeは50件、Starterは200件です。

使い方はBango APIの一括名寄せで解説しています。

件数と頻度で選ぶ

状況おすすめ
数百件を1回だけ整理したいExcel、またはgBizINFOの付与ツール
CRMの中の重複を防ぎたいCRMの重複管理機能
数万件の顧客データを一括でクレンジングしたい名寄せ専用サービス
取引先が増えるたびに法人番号で管理したい名寄せAPI
会計・請求書システムの取引先マスタを整えたい名寄せAPI

精度の確かめ方

どの方法でも、正解が分かっている少量のデータで先に試すのが確実です。

  1. 法人番号が分かっている取引先を50〜100件用意する
  2. わざと表記ゆれを混ぜた社名で名寄せにかける
  3. 正しく寄った割合と、間違って寄った件数を数える

特に大事なのは、間違って別の会社に寄った件数です。自動で処理する結果に間違いが混ざると、あとで見つけるのが大変になります。

まとめ

名寄せの方法は、件数と続けて使うかどうかで選びます。1回きりならExcelや無料ツールで十分です。取引先マスタを法人番号で一意に管理し続けたいなら、確からしさの分かる名寄せAPIが向いています。

Bango API はFreeプランで月50件まで名寄せを試せます。自社のデータで精度を確かめてみてください。

この記事を書いた人

Bango API の開発者です。国税庁の法人番号Web-APIとインボイスWeb-APIを使ったシステムを実装してきた経験をもとに書いています。

本サービスは、国税庁法人番号システムWeb-API機能および国税庁適格請求書発行事業者公表システムのWeb-API機能を利用して取得した情報をもとに作成していますが、サービスの内容は国税庁によって保証されたものではありません。取得した情報は編集・加工して提供しています。